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場所を選ばない道具を、作っているだけだから・・・

去年、三宅島の復興を目的としてオートバイのパレードランが開催された。
石原都知事の強い希望が具体化されたといってよいだろう。結果はいろいろなことが解決できないまま見切った形で開催され、成功したとは言いがたいが、それでも実行されたこと自体が素晴らしい。

問題は、自動車メーカー・バイクメーカーのサポートがほとんどなかったことだ。むしろ東京都からの依頼がなくても、積極的にいろいろな形で後押しできたはずだった。
日産自動車は2006年に北海道の陸別試験場内に高速周回曲線路を完成させている。それはアウトバーンを模した8.1kmのコースであり、35GTRの開発に貢献したであろう。いまや世界でもっとも特異といえる一部の道路を前提に車を作る根拠はどこにもない。

トヨタは豊田市に国内最大級の新車開発用テストコースを作ることを去年発表している。トヨタのテストコースはこれで四つ目となる。本田は栃木県さくら市に国内三番目を、マツダは山口県美祢試験場を改修である。これらはスクーデリア・フェラーリのピスタ・デ・フィオラノのレーシングマシン用テストコースとは意味が違う。

今の時代、一般市販車の開発に莫大なコストをかけ、そんなテストコースがいくつも必要ではない。エコロジーが叫ばれている今、高速走行時の空力特性や出力性能のチェックがどのくらい必要なのか、そのためのテストコースを増やす時代ではない。

日本の乗り物を作るメーカーはもの作りに関して世界に素晴らしい貢献をしている。
しかし作るために必要なものは惜しげもなく投資し、莫大な金額を宣伝広告に費やしているが、作り上げた商品を提供するだけに終始している。

スズカ、フジ、モテギ、スゴーとメーカー系のサーキットは、プロフェッショナル用であり一般向けではない体制をとっているばかりでなく、走行するにも高すぎる。メーカーが提供した一般向け商品を楽しむ場として、その価値を高める場として何かがあるべきである。

それは、乗り物のディズニーワールドのようなものかもしれない。
そこはあくまで一般ユーザーにいかに楽しんでもらえるかを考えた空間であって、プロの見せ場としてだけの空間ではない。

具体的には、数ヶ月ごとにマン島のTTとアメリカのエンデューロそしてグッドウッドを開催したようなものがあるといい。イベントがあるとき以外は一般に開放され、年中安価に使える空間や施設とする。それを、移転すべきかどうかで問題になっている築地の魚市場移転先のお台場にするべきだ。関東の海の幸は築地と焼津と銚子をうまくリンクさせれば、歴史ある築地を移転させる必然性はない。

日本の乗り物メーカーの代表者と石原都知事はコアスタッフにチェックさせるのではなく、以下のものを資料として熟読熟視していただきたい。

大久保力さんの「百年のマン島」
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税込価格 1,890円
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